雄島まいり
舞鶴の沖合い約10km、若狭湾の中央付近に浮かぶ「冠島」、別名大島、雄島、老人嶋とも呼ばれる周囲約4kmの無人島です。
オオミズナギドリの繁殖地として、島全体が国の天然記念物に指定されているため、島への上陸は禁止されているのですが、 
6月1日の雄島まいりと呼ばれる、島に祀られる老人嶋(おいとじま)神社の祭礼の日だけは島への上陸が特別に許可される。
沿岸の漁港から、大漁旗をたなびかせ、笛や太鼓の賑やかなお囃子を演じながら次々と島に集まり、豊漁や航海の安全を祈願する。
雄島づけ
江戸時代、冠島までの距離がほぼ同じである田辺藩(舞鶴)と宮津藩との間でこの島の領有権を巡って争奪戦が行われた。
腕っ節の強い漁師が夫々の港から同時に船を漕ぎ出し、早く着いた藩の領有権を認めるというものであった。
少しリードした宮津藩の漁船が着岸しようと、船を旋回して船の後部を磯に寄せようとしている隙に、田辺藩の漁船は舳先から磯に
突っ込んで、いち早く上陸して勝利を収めた。以来、舳先から船を着岸する方法を「雄島づけ」と呼ばれるようになったとか。
冠島より北北東に2.5km、更に小さな無人島、沓島(別名小島)があり、冠島と共に京都府指定の鳥獣保護区となっている。
断崖絶壁の岩場は禁止で無くても、とても上陸は出来そうもなく、多くの海鳥の楽園と化している。


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